うわぁ〜!今日は立派なお月さんやなぁ〜。
思わず声が出そうなくらいに見事な月が出ていました。
この記事を書いている日はストロベリームーンの満月でした。
僕はいつからか月を観るのが習慣になっていて、宵の入りにウォーキングする時も、夜遅くに帰宅する時も、どこかに月の姿を無意識のうちに探しています。
今日は満月やな
今日は三日月やな
今日はあやしい色やな
そうやって月を確認すると、どこかホッとするというか、心が安らぐというか、そんな感じを覚えます。
僕にとって月がリソース(支えになったり、安心につながったりするもの)であることを意識するようになったのは意外にも最近のことです。
そのきっかけとなったのはトラウマセラピーのトレーニングなのですが、その時に月が幼少期のポジティブな記憶と関係しているということもわかりました。
それまで幼少期はツライことばかりだったと思っていたところに、月にまつわるポジティブなエピソードが意識に上がってきたことで、幼少期の頃の僕(インナーチャイルド)も幾分か救われた感じがしますし、幼少期のとらえ方が少しずつ変わってきているように思います。
この記事で伝えたいこと
今はツライことしかなかったように思う過去。
しかし、そこには、意識に上がってきていないポジティブな出来事もあった可能性があります。
ただ、人間は、ツライ過去のみが意識にあがってきやすくなっているという仕組みを持っているので、なかなかポジティブな出来事に気づくことができません。
僕が心理療法の実践を通してわかったのは、ツライ過去の歴史の中にも、ほんの小さな光ではあるかもしれないけれど、その人のリソースになるポジティブな出来事が意識されることで、まったく光の見えない漆黒の闇の中にいる過去の自分に、希望の光をあてることができるということでした。
誰でも、真っ暗闇の中にポツンとひとりでいるというのは相当にツライもの。
そのような状況の中で希望の光が差し込むことは、エネルギーが高まることでもあります。
そのエネルギーの高まりは、今のからだの感じとして、あたたかさであったり、ホッとした安心感であったりするものとして感じられることがよくあります。
この記事を読んだあなたが、過去のツライ歴史の中に、希望の光となるポジティブな体験を、ほんの一瞬、ほんの少しのものでもいいので、見出すことができれば幸いです。
月にまつわるエピソード
僕のプロフィールには詳しく書いていますが、祖父母と過ごすことが多かった幼少期、いろいろとしんどかったことが多かったのですが、満月の日は祖母の機嫌が良かったのです。
鮮明に何をしたのかまでは思い出せないのですが、祖母の機嫌が良く、僕も比較的安心して過ごせていたのだけはなんとなく思い出されました。
そして、両親との記憶。
両親は月を観るのが好きだったのか、祖父母宅から一緒に帰る道すがら、
「今日のお月さんはまんまるやねぇ」
「今日はお月さん細いねぇ」
という会話をよくしていたなぁということを思い出しました。
星がキレイとか、オリオン座が出ているとか、そんな話もしたことも合わせて思い出されました。
祖父母宅から自宅まで100メートル程度、ほんの数分の出来事なのですが、手をつないでもらい、親のぬくもりを感じながら、月を見上げて歩いた記憶。
その記憶が思い出された時、からだがあたたかくなり、ホッとする感じも感じられたのを覚えています。
クライエントさんのエピソード
セラピーを進めていく中で、過去のポジティブな記憶に触れることで癒されるクライエントさんも多いです。
あるクライエントさん(Aさんとします)は、幼少期からご両親にご自身の性を否定されるような言動を繰り返しされてきて、どんなに頑張っても認めてもらえないという傷つきを抱えておられました。
無料動画講座でもご紹介しているセルフラブのエクササイズをしている時に、
「なんだか手を撫でてあげたくなりました。」
と言って、手を撫ではじめました。
優しく手を撫でながら、
「私の祖父母は職人で、小さい頃によく祖父母のそばで仕事を見てたなぁって思い出しました。
誕生日には、祖母が私のためにかわいい浴衣やはんてんを縫って着せてくれて、嬉しかったなぁって。
いま、あらためて手を見ると祖父にそっくりなんですよね。
私も職人肌というか、モノづくりになるとプロ並かそれ以上に作れちゃうところがあるので、そういう血も受け継いでいるんだなって思います。
そう思うと、すごく胸があたたかくなってきています。」
とお話しされ、涙を流されました。
ツライ幼少期の中にも、祖父母という、Aさんを肯定的に受け入れてくれ、愛情を注いでくれた存在がいたという気づきは、ご本人を心から安心させ、勇気づけるものになったようでした。
セラピーを受けなくてもできること
ここまで読んでもしかすると、
「じゃ、セラピーを受けないとポジティブな記憶を見出すのって不可能なんですよね?」
と思われたかもしれません。
たしかに、セラピーを受けることで、過去の記憶のポジティブなエピソードを見出しやすくなることはあります。
でも、セラピーを受けなくてもできることはあるので、それをお伝えしますね。
それは、
自分自身に質問をしてその答えを書き出す
というものです。
質問は以下のようなものがあります
・あなたの支えや助けになったものはなんですか?
・あなたの支えや助けになった人(実在してなくてOK)は誰ですか?
・ちょっとでもマシだったことは何ですか?
・ちょっとでもマシだった時はいつですか?
・ちょっとでも楽しいと感じられたことは何ですか?
・ちょっとでも楽しいと感じられた時はいつですか?
・ちょっとでも安心できたことは何ですか?
・ちょっとでも安心できた時はいつですか?
・大変な中でもなんとかやってこられたのはどんなことがあったからですか?
これらの質問を自分に問いかけて、その答えを書き出してみてください。
ちなみに、僕の答えは…
Q .ちょっとでもマシだったことは何ですか?
A .両親と手をつないで月を見ながら帰ったこと
Q .ちょっとでもマシだった時はいつですか?
A .満月の時は祖母の機嫌がよかった
という感じです。
すごくすごーく小さなことでも大丈夫です。
どんなに小さい出来事であったとしても、これまで真っ暗闇でまったく光の差し込む余地のない状態に比べると全然違うと思います。
小さく差込んだ光が、いつか、大きな光となって、過去の自分を照らしてくれることになるかもしれませんので、試してみてほしいです。
※ツラすぎる過去をお持ちの方や、過去を振り返ることには抵抗がある方は、ご自身を守るという意味でも無理にやらないでください
今日はこの辺で。
次回まで、心とからだを大切にお過ごしくださいね。
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