いきなりですが!!(楽天カードマン 風に)
こんなお悩みありませんか?
・ぐるぐる思考が止まらない
・いつまでもクヨクヨと落ち込む
・とことん反省しないと気が済まない
・自分を責め続けてしまう
・不安が次々に出てきてツライ
何かしらのストレスを感じる出来事に遭遇したあとに、このような負のループにはいってしまうと、ほんとうにしんどいですよね…
そして、そんなときに自分をねぎらったり支えるよりも、
「自分はだめな人間だ」
と自分を責めてしまう…
「こんな気持ちになっていてはダメだ。」
「全部 私のせいだ、もっと頑張らなければ」
のように、どんどん自分自身を追い込んでいって、さらにしんどさが増してしまいます。
こういうことって恥ずかしながら、僕にもあります。
頭ではわかってるんだけど、やめられない時ってありますよ〜。
以前は、そんな自分を不甲斐なく思っていました。性格のせいだとも思っていました。
ただ、そのようになってしまうのは、人間だけが持つ脳の仕組みの影響によるものなのだと知ってからは、不甲斐なく思うことや、性格のせいにすることがほとんどなくなりました。
この記事で伝えたいこと
冒頭に書いた「ぐるぐる思考」「とことん反省する」などの負のループにはまってしまうのは、人間だけが持つ脳の働きによるものなんだ、ということをお伝えします。
それを知ることで、これは自分のせいではないと認めることができるようになります。
また、この脳の仕組みは他の人にも共通して備わっているものであります。自分だけがそうなるのではないということがわかることによって安心感を得られます。
そして、それらを理解しておくことが、負のループと距離を置いたり、抜け出すきっかけになり、その後の対処行動に必要であることを知っていただけます。
それでは、はりきって参りましょう!
脳には光と闇の両方の面がある
私たちの脳は、進化の過程で、人間だけが持っている機能を獲得してきました。
私たちには素晴らしい能力がある。
これは間違いないことです。
思考して想像して計画して反省するのを可能にしました。
それによって、私たちの心に響く絵画や音楽などの芸術や、 多くの人々の心のよりどころとなる宗教が生まれました。
医療技術の進歩は、たくさんの人の命を救ってきましたし、空を飛んで海を渡り、他の国に簡単に行けるようになりました。
地球から出て宇宙に人を送り出すこともできるようになっています。
今の私たちの住んでいるこの世界は、人間の脳の素晴らしい能力によるものなのです。
他の哺乳類や爬虫類にはできないことですよね。
でも、その一方で、残念なことにこの思考し、推論し、創造する能力には、 暗い側面…映画『スター・ウォーズ』で言うところのダークサイドがあるんです。
ダークサイドと言えばスター・ウォーズ
例えば、 戦争を引き起こしたり、環境汚染をしたり、 他者を殺めたり苦しめたりするために、いろんな手段を考えるということもできてしまいます。
また、自己批判、心配、ぐるぐる思考などの負のループを作り出して自分自身を苦しめることにも影響しています。
自分自身を苦しめ続けた結果、自分の命を断とうとするのも、悲しいかな、人間の脳の働きによるものと考えられます。
このように、私たちは光と闇の両方を持っている脳を誰もが持っているということがおわかりいただけたと思います。
新旧の脳による負の相互作用
そして、負のループを作り出して自分自身を苦しめ続けてしまう要因として、脳の構造の問題があります。
私たちの脳は3層構造になっていると言われています。
魚類・爬虫類の脳があって、 その上に、哺乳類の脳あって、そしてさらに1番上に人間の脳があるんですね。
爬虫類の脳と哺乳類の脳を一括りにして「古い脳」
人間の脳を「新しい脳」ということで
ここからは説明していきますね。
古い脳について
古い脳は
・食糧を得る、子どもを作る、危険を回避するなど、生命活動の維持活動
・戦う、逃げる、かたまる、服従する、しがみつくなどの防衛行動
・怒り、不安、嫌悪、悲しみ、喜びなどの基本的な感情
をつかさどっています。
新しい脳について
新しい脳は、進化の過程で人間だけが手に入れた脳です。
・想像する力
・未来について考える力
・自分の考えていることについて考える力
・過去の出来事について反省する力
を私たちは授かりました。
そして、思考、想像・創造、反芻、心配、自己認識といった新しい脳の機能と、動機や感情、行動などの古い脳の機能は、相互作用し、強調し、補う合うことがわかっています。
この古い脳と新しい脳の相互作用がダークサイドで起きた場合に、私たちは日常生活をうまく送ることができなくなり、ストレスを強く感じることになるんですね。
負のループにはまってしまう状況ですね。
例えば、外出した先で、家の鍵を閉め忘れたのではないかという考えが浮かび上がって、その瞬間外出した楽しさは消え、胸がドキドキしたり、落ち着かなくなったことってありませんか?
その時は、頭の中では、古い脳と新しい脳による負の相互作用が起きてしまっているんですよね。
新しい脳:「家の鍵を閉めただろうか?」
古い脳:心拍数の上昇、緊張感、不安
新しい脳:「泥棒が入って家の中を荒らされているかもしれない」
古い脳:不安
新しい脳:どうしてこんなに忘れっぽいんだろう
古い脳:自分に向けられた不安と怒り
…以下延々と新しい脳と古い脳の負の相互作用はつづきます。
あなたが日常的に陥ってしまう、ぐるぐる思考、クヨクヨと思い悩む、自分を責めるのが止まらない時にも、このような古い脳と新しい脳による負の相互作用が起きているのです。
繰り返しますが、この現象は「新しい脳」を持つ人間特有のものでもあるんですよね。
人間以外の哺乳類や爬虫類は、将来に不安を抱えて眠れなくなったり、エサをとり損ねていつまでもクヨクヨと落ち込んだり、それを何度も思い返して自分を責めたりはしません。
また、上の図のように古い脳の動物たちは、ストレスを感じる出来事に遭遇しても、時間が経つとともに何事もなかったかのように戻っていきます。
それに対して新しい脳の人間は、ストレスを感じる出来事に遭遇すると、不安になったり、反省したり、自分を責めたりして、いつまでもストレスがある状態を続けてしまいます。
さらにやっかいなのは、ふたつの脳の負の相互作用は放っておくと勝手に始まり、気づかない間にそれにしっかりとらわれてしまうということですね。
ここまで読んでいる人の中には、ストレスを感じた場面から、自分のコントロールのつかない間に負のループに入ってしまったという、心当たりがある方も少なくないと思います。
私たちは脳を選べない
ここまで読んできて、もしかしたら、
「でも、個人差ってありますよね。負のループにはまりやすい人もいれば、そうでない人もいる。なんでわたしは負のループにはまりやすい脳をもって生まれてきたのかって思ってしまいます。」
と思われた人もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、この世に生まれてくる人みんながまったく同じ脳を持っていると、それは不自然なことです。
個人差があることは否定できません。
周りと比べてしまうと、どうしても自分だけが劣っているように感じてしまいますよね…
でも、あなたはお母さんのお腹の中で
「 私はこの脳みそにしよ〜っと!」
って脳を選んで生まれてきたわけではないですよね。
僕はそうやってした記憶がまったくありません。
わざわざ自分で、負のループを生み出してしんどくなるような機能を持っている脳を、選んできたわけではないのです。
あなたは、なにも悪くない。
だから、自分でコントロールできないところまで責任を背負う必要はないのではないでしょうか。
それよりも、
「負のループに苦しみながらも、よくここまで頑張って生きてこられましたね。」
そうお伝えしたいです。
負のループを止めるには
負のループを止めて、落ち着いた状態に戻していくには、
・マインドフルネス
・からだを緩めるエクササイズ
・呼吸法
・筆記療法など
効果があるものがいくつもあります。
ただ、それらの対処行動をとるためにも、自分が負のループに入っていることに気づくだけでなく、「負のループが起きているのは、人間の古い脳と新しい脳によるものだ」ということを知っておくことが大事になります。
自分が負のループに入っていることに気づいても、そうなっている自分を責めてしまうと、結局、負のループに戻ってしまいますから。
「私が悪い」というのではない。
そのようなやっかいな脳を選んだわけでもない。
そして、人間みんな、同じような負のループで悩むことがある。
それを知っておくことで、はじめて対処行動が取れるようになるんですよね。
ここまでお伝えしてきたこと、頭の片隅に入れておいてくださいね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
進化の過程で手に入れた人間だけしか持ち得ていない脳と、脳の構造が、いい部分もたくさんある反面、ぐるぐる思考だったり自分を責めたりする[負のループ]に大きな影響を与えていることを、おわかりいただけたのではないでしょうか。
日常生活のある場面において、ストレスを受けるような 出来事があったときに、ふと、この脳の仕組みを思い出していただくだけでも、 これまでと同じようなレベルで、自分をだめな奴だとか、弱い奴だとか、そういうふうに思うことが少なくなっていくと思います。
そして、対処行動が取れるようになると、しだいに負のループにはまってしまうということも減っていくことが期待できます。
そのためにも、繰り返しになりますが、お伝えした脳の仕組みは、ぜひ、頭の片隅に入れておいてくださいね。
それでは次回の記事まで、心とカラダを大切にお過ごしください。
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