【AC・毒親育ち】なぜ、自己主張するときに怒ってしまうのか?


先日、行きつけのお店に
ランチに行った時のこと。


僕の隣の席にいた人が、
スタッフさんがオーダーを
取り終えてしばらくして、

「ライスが大盛りかどうか聞いてもらえてないっ!!」

と怒鳴ったんです。


一瞬、凍りつく店内。


僕はびっくりして

もってた味噌汁のお椀を

買ったばかりのズボンに
落としそうになりました。


あわててスタッフさんが
謝罪とともにライスの量を聞きにいきました。


何もそこまで怒鳴らなくても

「ライス大盛りにできますか?」

って聞けばいいのに。

って思ったのですが、


この人のように
怒りの感情にまかせて
自己主張をしてしまうことで

人間関係がうまくいかず
生きづらさを感じている人はいます。


最悪の場合はひとりぼっちになって

誰とも関わりを持てない
さびしい生活を送ることになってしまいます。


今回はカウンセリングルーム柳樹の視点で

怒って自己主張する人の
心理背景を解説します。

その上で、今から取り組める
対処法もお伝えします。

 

実は僕もそうでした

 

自己主張をするときに怒ってしまう。

とても恥ずかしいことなのですが
実は僕もそうでした…


ひとりやふたりではないです。


すごく後悔しているし、
今でも思い出しては相手に謝りたいと思っています。


怒らないで普段通りに言えばいいものを、
怒りの感情にのせて言う。

俗に言う、瞬間湯沸かし器ってやつです。


一瞬でカーッとなって

ガーって怒鳴りちらすように
自分の言いたいことを言ってしまってました。


その後の気まずさといったら…


あぁ、思い出しただけでも

穴があったら入りたいくらいです。

 

なぜ怒ってしまうのか?

 

怒りの感情の目的は
相手をコントロールするため。

アルフレッド・アドラーは
そのように言っています。


怒りで自己主張すると、
相手が自分の都合の良いように
動いてくれやすくなります。


そしてもうひとつ

怒りの感情の役割として大切なのが
「自分を守る」こと。

怒ることで相手を威嚇して
こちらの主張が否定・拒否されることを
防ぐことができるのです。


そして、やっかいなことに

怒って自己主張することは
うまくいくことが多い。

一度、うまくいった体験を味わってしまうと
それを繰り返してしまうのですね。

 

怒って主張することのメリット

 

怒って主張することで
否定や拒否されるかもしれないという
恐怖から逃れられます。

怒ったことによって
思い通りに相手が動いてくれるかもしれません。


思っていた以上のほどこしを

してもらえることもあるかもしれません。

自分がえらくなったような
優越感にひたることもできるでしょう。


このように成功体験を味わうと

怒ったほうがてっとりばやい、
と思う人もいます。


ただし、メリットは一時的なものです。


怒りをぶつけることで人間関係が悪くなります。

そりゃそうです。

相手だって、怒られたら身構えます。
本能的に戦うか逃げる行動を取りやすくなります。


いったんヒビが入った関係は
修復するのにも時間がかかります。

そのままにしておくと
ひとり、またひとりと自分の周りから
人が去っていってしまいます。

最後には誰からも関わってもらえず
ひとりぼっちになってしまうかもしれません。


組織だったらパワハラで訴えられたり、
処罰されたりする可能性が高まります。

中長期的に見るとあまりいいことはありません。

 

悩みの根本は安心感がないから

 

怒らないと自己主張ができない人の
根本原因となっていると考えられるのは


幼少期に
安心して自己主張できなかった


ということ。


僕は祖父母の影響が強かったのですが、
自己主張も抑えられてきました。

「わがままを言うたらいかん」

と何度言われたことか…


なので、
どうしても聞いてほしい主張は、

祖父母が折れるまで
怒って怒って怒り倒すしかありませんでした。

それでも、祖父に一喝されて
力で押さえつけられたこともありますが^^;


自己主張って生きるためには
とっても必要なものです。

自己主張できないことは
突き詰めると命に関わります。


お腹が空いたって言えないで、
ずっとガマンしていると餓死します。

痛いからやめてって言えないと、
死にいたります。


自己主張するってことは
生きるためには必要なことなんですよね。

でも、それを、大人の都合で否定される、
おさえつけられるというのは、
ほんとうに苦しくツライものです。


僕の場合は、
怒ることで自分の主張がとおるという成功体験を得ました。

人によっては病気になることだったり、
ピエロになることだったり、
わざと自らを危険な状況にすることだったりするでしょう。

安心して自己主張できる環境にないので
他のやり方でなんとかやってきたのです。


はじめに出てきた

ライスの大盛り聞いて欲しかったさんも

もしかしたら

怒ることでしか自己主張できない体験を
積み重ねてきたのかもしれません。

 

あなたは悪くない

 

自己主張をしても否定されない。
安心して欲求を伝えることができる。

ということが叶えられない環境の中で
ほんとうに頑張ってこられましたね。


その時のやり方が

大人になって社会に出ても

続いてしまっているから
生きづらくなっているんですよね。


頭ではわかっていても

怒りが先に出てきて止められない。

そのたびに
誰かを傷つけてしまう。


周りから白い目で見られたり

大切な人が離れていく…


ほんとにしんどいですよね…


「なんて自分はダメなんだ」

って自分を批判して
さらにしんどくなることも。


でも、怒ってしまうのは


あなたが悪いわけではない!


怒って自己主張することで

サバイバルしてきたんです!


生き延びるには

それが最適だと思ってやってきたのです。

僕はそれを強く伝えたいです。

 

今から取り組めること

 

あなたはここまで
ほんとうに頑張ってこられています。


ここまで読んできて、もしかすると、

「じゃ、どうすれば怒らずにできるようになるの?」

という疑問が湧いてきているかもしれません。


怒って自己主張するのは
習慣になってしまっているので、
すぐに直すのは難しいです。


頭ではわかっていても、反射的に怒ってしまうので。


まずやって欲しいことは
これ以上、人間関係を悪くしないようにすること。

そのために、反射的に怒ってしまったら
心から謝ってください。


「どうしても自己主張しようとすると、怒りの感情が湧いてきて、そうなってしまうこと」

「なんとかしようと努力しているが、長い年月の積み重ねがあるので、もう少し時間がかかること」

を伝えながら、心から謝ることです。


そうすることで

相手との間に入ったヒビを
最小限にとどめることができます。

 

その上で取り組んでほしいのが、

怒りが湧いてきた時のからだの感じに
気が付くようにすることです。

 

  • 顔や頭が熱くなってくる
  • 肩に力入ってくる
  • 胃のあたりがムカムカしてくる
  • 下腹部から込み上げてくる

というような感覚です。


そういったからだの感じが
怒りのシグナルとなっています。

そのからだの感じに気付いたのなら
そのままにしないで
それを軽減する行動をとります。


まず、

「あ、今自分は怒りかけている」

と一旦受け止める。


この「受け止める」がミソです。


「怒っちゃダメだ!」と抑えてしまうと

怒りのエネルギーが増幅してしまうからです。

 

そして、

  • フーッと息を吐いて、4秒かけて吸い、4秒かけて吐く
  • 周りをグルーっとゆっくり見渡す
  • あたたかいお茶をゆっくり飲む
  • ストレッチをする
  • からだを動かす

など、リラックス効果のあることをやりましょう。


僕が無料動画講座でお伝えしている

セルフワークも使えますし、
いったんその場から離れるのもいいですね。

気持ちが落ち着いて
話せそうなら話したらいいし、
いったん伝えたいことを紙に書き出して
それを読むのもオススメです。

 

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